板戸絵制作

2017年11月1日よりオープンするゲストハウス「khaki Guesthouse|カーキ・ゲストハウス」。
京都の二条城からほど近く、二条通りに面して佇む築120年ほどの京町家を改装した、一棟貸しスタイルの旅館です。

改装は、ENDO SHOJIRO DESIGNの遠藤さんと多田正治アトリエの多田さんによる共同設計。
外観の佇まいはそのままに、なかに入ると京町家のもつ中庭のある構成を活かしながら、古い土壁や木軸組のもつ空気を湛えたデザインとなっており、落ち着いた雰囲気とスケール感をあじわえる空間です。
そして、オーナーさんセレクトによる調度品やその設えもその空間に融和し、京町家のなかでゆったりとした時間を過ごしていただけます。

今回の板戸絵は、そのゲストハウスのエントランスを入った内側の扉として、設計者の遠藤さんより依頼を受け、改装のコンセプトにお応えしながら制作したものです。
板戸絵の詳細につきましては、以下のページをご高覧いただけましたら幸いです。

http://yurinamisaki.com/machi-matsu/

 

また、下記のリンク先(youtube)で映像を通して実際の宿の雰囲気を体験していただけますので、ぜひ合わせてご高覧ください。

映像制作は松村康平さん。
音楽は京都の若手打楽器デュオ、tetr+α(テトラ)さん。

設計された遠藤さんのコメントをご紹介しておきます。
(上記リンク先のyoutubeページより引用)

”京都、二条城の近くにある築約120年の町家を一棟貸しのゲストハウスとして再生した。幾度かの増改築を経ているが、典型的な総二階建の京町家のつくりである。
まず、奥深い敷地の長手方向に、坪庭や離れも含めて5分割されているプランのうち2カ所を解体し、奥行への抜けと上下のつながりをつくり出した。その5つについて、古さを残す部分と新しくする部分とをそれぞれ考えた。各空間は、フスマを参照した引戸を用いることによって分割したりつながったりする。新旧のコントラスト、引戸による分割と接続によって、各部屋、土間・庭と奥に向かって5つの空間を体験することとなる。また2階では、引戸を開け放つことで、屋上庭園、吹抜とブリッジを介して3つの寝室が一直線につながる空間となっている。
先人のつくりあげた建築や空間の力強さと繊細さを補完し強調することで、古来の町家の形式を継承した古くも新しい建築ができあがった。”

饗筵 / banquet 閉幕いたしました

Yurina Misaki Art Works

去る9月3日(日)をもちまして、「AWOMB祇園八坂」において開催しておりました、三崎由理奈 展「饗筵(きょうえん)/banquetが閉幕いたしましたこと、遅ればせながらご報告申し上げます。

AWOMB祇園八坂店のプレオープンから約4か月にわたる会期のなか、お運びいただきました多くのみなさまにご高覧いただくことができましたこと、大変嬉しく存じます。
手和え寿しとともにAWOMBしつらえの空間をご堪能いただけておりましたら幸甚です。

最後になりましたが、あらためましてこのような機会をお与えくださったオーナーさまやスタッフのみなさまにこの場をおかりして御礼申し上げます。

饗筵 / banquet

AWOMB祇園八坂」において、三崎由理奈 展「饗筵(きょうえん)/banquet」を開催いたしております。

会場となるAWOMB祇園八坂は、名代・手織り寿しで知られる京都のお寿司屋さん「AWOMB(あうーむ)」の3号店。

立地する石塀小路(いしべこうじ)とその佇まいからは、京都らしい「和」の趣きを感じさせられます。

そのなかで展開される「AWOMBしつらえ」は、日本の様式美を象徴する空間と言える床の間を、現代の若手作家が生み出す表現でしつらえることを通して、そこに連綿と培われてきた美意識をあらためて見つめる機会を創出することを目指されています。

その杮落としとして、本展を開催する運びとなりました。

お食事をされる方にのみご覧いただくことができる展覧会となりますが、京都らしい雰囲気のなか、AWOMB祇園八坂でしか味わうことのできない「手和え寿し(てあえずし)」とともに、ご堪能いただけましたら幸甚です。

AWOMB祇園八坂につきましては、京都在住のライターAIさんによる下記リンクの記事をご参照くださいませ。
「ELLE gourmet」
http://www.elle.co.jp/gourmet/hunter/kyoto_17_0627

以下、プレス文書より。

三崎由理奈 展「饗筵(きょうえん)/banquet」

三崎は、行動を導いたり、遮ったりと私達の生活と密接に関係する両義的な存在の「壁」に着目し、【「壁」としての絵画】をコンセプトに制作活動を展開する作家です。その表現手法は、会場となる建築物やその空間の場所性から着想し、日本画に用いる画材をベースに、その場所ならではの素材を用いた「壁」としての絵画・インスタレーション作品によって空間を再構成するというものです。その行為は、古来より日本の建築空間において、行事ごとに空間が室礼(しつらい)されてきたことを表象すると同時に、その空間を一体的な絵画空間として観賞する対象へと変様させることを意図しています。

本展では、「饗筵(きょうえん)/banquet」と題し、日本の建築様式を残す和の空間において「もてなしの席」としてこの地域「石塀小路」を想起させる空間にしつらえます。一階と二階の釣り床にしつらえられた正方形の小さな絵画「縁」と「圓」は「石畳」を連想させ、また、二階の床の間にしつらえられた絵画「遠」の中心をつらぬく一本の線は「石塀小路」の路地空間そのものを暗示します。いずれの絵画も生成りの麻紐(神聖なもの)で四方を包むことで、神聖な場である床の間のしつらえとして、高台寺の境内地であり、圓徳院庭園の一部であったこの地域を象徴する作品として提示しようとするものです。

本展を通して、日本の様式美の一端にふれ、京都に残る文化に思いを馳せていただきながら、手和え寿しを味わっていただけましたら幸いです。

京都芸術短期大学専攻科で日本画を修了し、京都造形芸術大学大学院へ進学後、2009年に同大学にて芸術博士号を取得。同年には小豆島アーティスト・イン・レジデンス2009/autumnに招聘される。2011年にはドイツ・ベルリンへ単身渡り、ベルリン・ダーレム美術館や歴史的な建築物を活用したレジデンス施設でのグループ展、ギャラリーでの個展を多数開催するなど、現在はベルリンを拠点に日本とドイツを行き来しながらグローバルな活動を展開する。空間を活かした大掛かりなインスタレーション作品に定評があり、国内外で注目を集める若手作家の1人。